迷い猫が見つかったあとにすること|その日の確認と、二度目を防ぐために

迷い猫が見つかったあとにすること
その日の確認と、二度目を防ぐために
探した経路は、そのまま次の脱走経路です。安心する前に、一つだけ特定してください
見つかった、というご連絡をいただくと、こちらも本当にほっとします。 まずは、よかったですね。
そのうえで、申し上げにくいことを一つだけ書きます。
戻ってきた猫が、もう一度いなくなるご相談を、私たちは何度も受けています。 一度目より二度目のほうが、探すのは難しくなります。 外の世界を知ってしまっているからです。
この記事は、帰ってきた日から一週間のあいだにやっておくことをまとめました。 体の確認、病院へ行く時期、届け出の取り下げ。 そして最後に、どこから出たのかを一つだけ特定してくださいというお願いを書いています。
探しているあいだに、あなたは家のまわりを何周もされたはずです。 そのとき通った道は、猫が通った道でもあります。 ここが、いちばんの手がかりになります。
見つけた瞬間が、いちばん危ない
まだ捕まえていない、姿を見つけただけ、という段階でこの記事を読んでいらっしゃる方へ。
走って近づかないでください。手を伸ばさないでください。
外にいた猫は、飼い主さんのことが分からなくなっていることがあります。 名前を呼んでも、体は逃げるほうに動きます。 ここで一度逃がすと、そこから数日会えなくなります。
こうしてください
- その場でしゃがむ……立っている人間は大きくて怖いものです
- 目を合わせすぎない……じっと見るのは、猫にとって威嚇です
- いつもの声で、静かに名前を呼ぶ……大声は逆効果です
- 餌やおやつを、自分と猫のあいだに置く……自分の手から渡そうとしない
- そのまま待つ……十分、二十分かかります。動かないことが仕事です
向こうから寄ってきて、体をこすりつけてきたら、そこで初めて触れてください。 抱き上げるのは、キャリーや洗濯ネットを用意してからです。 腕の中で暴れて、そのまま逃げられた例があります。
家に入れたら、その日に見るところ
落ち着いてからで構いません。 まず、体を見てください。 元気そうに見えても、外で何日か過ごした体には、たいてい何か起きています。
水が足りているか
首のうしろの皮を軽くつまんで離します。 すぐ戻らないときは、水が足りていない可能性があります。 まず水を置いてください。
傷がないか
他の猫とやり合っていることがあります。 顔、耳、前足のつけ根、しっぽの付け根。 毛に隠れて見えないことがあります。
ノミやダニがいないか
外にいれば、まず付いています。 そのまま家に入れると、家の中に広がります。 背中とお腹、耳のうしろを見てください。
そして、いちばん見えにくいもの
何を食べたのかが、分かりません。
これが、外にいた猫でいちばん怖いところです。 殺鼠剤、農薬、車の不凍液。 いずれも、猫にとって危険なものです。 不凍液は甘い匂いがするため、口にしてしまうことがあると言われています。
すぐには症状が出ないことがあります。 食欲がない、よだれが多い、ふらつく、何度も吐く。 こうした様子があれば、その日のうちに動物病院へ連絡してください。
そして、やせているかどうかは、抱いたときの感触で分かります。 背骨が手に当たるようなら、数日食べていません。 一度に大量に与えず、少しずつ何回かに分けてください。
動物病院へは、いつ行くか
元気に見えても、一度は診てもらってください。 理由は三つあります。
一つめ。傷は、あとから腫れます
猫同士のケンカでできた傷は、小さな穴のように見えて、 数日たってから腫れてくることがあります。 毛に隠れていて、飼い主さんが見つけられないことも多いところです。
二つめ。ノミとダニは、家に入ります
そのままにしておくと、家の中に広がります。 市販のもので済ませようとせず、病院で相談してください。 猫に使ってはいけない成分があります。
三つめ。感染症は、すぐには分かりません
外で他の猫と接触していた場合、感染症の心配があります。 ただ、接触した直後に検査をしても、結果に出ないことがあります。 時期をおいてもう一度、と言われることがあるのはそのためです。 獣医師の指示に従ってください。
- よだれが多い、口を気にしている
- ふらつく、まっすぐ歩けない
- 何度も吐く、ぐったりしている
- 水を飲まない、あるいは異常に飲む
- 呼吸が速い、体が冷たい
- 目に見える大きな傷、出血がある
体が冷えている場合、熱いもので急に温めないでください。 毛布でくるんで、そのまま病院へご連絡ください。 自己判断で温めると、かえって負担になることがあります。
帰宅直後にやってはいけないこと
- すぐにお風呂に入れる、体を洗う
- いきなり抱きしめる、長く抱いたままにする
- 家族全員で囲む、代わるがわる抱く
- 他の猫や犬と、すぐに会わせる
- 「よかった」と見に来る来客を、その日に呼ぶ
- 写真を撮るために、何度も起こす
外で何日も緊張していた猫は、帰ってきてから何日か、ずっと寝ていることがあります。 それでいいのです。
やっていただきたいのは逆で、静かな部屋に一頭だけにして、水とトイレを置いておくこと。 隠れられる場所(キャリーや段ボール)も一つ置いてください。
他のペットとは、数日かけて少しずつ会わせてください。 外の匂いがついているため、同居の猫が威嚇することがあります。 それで関係が壊れることもありますので、急がないでください。
届け出を取り下げるところまでが手続きです
ここが、いちばん忘れられます。 うれしさで頭がいっぱいになって、当然だと思います。
ただ、出したところ全部に「見つかりました」と連絡してください。
- 警察署……遺失の届け出を出した署へ。電話で構いません
- 動物愛護センター・動物保護管理センター・保健所……管轄の窓口へ
- 市町村役場……連絡していた課へ
- 動物病院・お店・掲示板……貼らせていただいた紙は、自分で外しに行ってください
- SNSや迷子掲示板……投稿を消すか、「見つかりました」と追記を
- 近所の方……声をかけた方には、ひとこと伝えてください
なぜ、そこまで言うのか
理由が二つあります。
一つは、他の飼い主さんの猫と取り違えが起きるからです。 似た特徴の猫が保護されたとき、窓口は届け出の記録と照らし合わせます。 取り下げていない記録が残っていると、本当の飼い主さんへの連絡が遅れます。
もう一つは、探してくださっていた方がいるからです。 チラシを見て、車の下をのぞいてくださっていた方が、ご近所にいます。 その方たちは、貼り紙が残っているかぎり、まだ探しています。
「見つかりました、ありがとうございました」の一枚を貼り替える。 これは、次にどなたかが同じことになったときの助けにもなります。
どこから出たのかを、一つだけ特定してください
この記事でいちばんお伝えしたいのは、ここです。
戻ってきた猫が、もう一度いなくなることがあります。 そして二度目は、探すのが難しくなります。 一度目は怖くて近くに固まっていた猫が、二度目は外を知っているからです。
ですので、出口を一か所、特定してください。 全部を完璧にする必要はありません。 まず一か所です。
思い出していただきたいこと
- いなくなったのは何時ごろか……その時間に、何を開けていましたか
- その日、来客や配達はありましたか……玄関が開いている時間がいちばん長いのは、このときです
- 洗濯物を干しに出ませんでしたか……ベランダの戸は、開けっぱなしになりがちです
- 網戸に、爪でひっかけた跡はありませんか……下の隅を見てください
- 網戸は、閉めても端に隙間ができていませんか……サッシとのあいだの数センチで足ります
- 工事や点検の業者が入っていませんでしたか……床下や天井の点検口が開くことがあります
そして、いちばんの手がかりは、あなたが探した場所です。
どこで見つかりましたか。家のどちら側でしたか。 猫は、出た場所からまっすぐ遠くへは行きません。 見つかった場所が家の裏手なら、出口も裏手にあった可能性が高くなります。
出口の見当をつけるところは、お手伝いできます
見つかった場所と時刻、その日の家の様子を伺えば、出口の見当はつきます。ご相談は無料です。調査のご依頼がなくても構いません。
秘密厳守・新潟県内全域に対応
もう一度出ていかせないために
全部を一度にやろうとすると、続きません。 特定した一か所から、順番に。
まず、その一か所
網戸ならストッパーを付ける。 玄関なら、靴を履く前に猫の位置を確認する習慣をつくる。 一つ確実に塞ぐほうが効きます。
次に、玄関の二段構え
玄関の手前に柵や扉をもう一枚。 既製品でも、突っ張りの簡易なもので足ります。 来客と配達のときに効きます。
そして、名前を持たせる
迷子札と、マイクロチップ。 保護されたときに、戻ってくる道になります。
マイクロチップについて
すでに入れている場合は、登録されている住所と電話番号が今のものかを確認してください。 引っ越しや電話番号の変更で、連絡がつかなくなっていることがあります。 入れてあっても、たどれなければ意味がありません。
入れていない場合、この機会に獣医師へご相談ください。 いまお住まいの猫については、装着は努力義務という位置づけです。 強制ではありませんが、保護されたときの戻り方が変わります。
迷子札は、チップと両方あるといい
チップは読み取り機がないと分かりません。 見つけてくださった一般の方に伝わるのは、首輪の迷子札のほうです。
書くのは、電話番号と「飼い猫です」の一言で足ります。 耳の先が切れている猫は、とくに迷子札を。 耳先のカットは不妊去勢済みの印で、見た方が地域の猫だと判断して通り過ぎてしまうことがあります。
首輪は、力がかかると外れる安全のものを選んでください。 引っかかって動けなくなる事故があります。
新潟で気をつけること
冬に戻ってきた場合
体が冷えていることがあります。 お湯や暖房器具で急に温めないでください。 毛布でくるんで、病院へご連絡ください。
肉球も見てください。 雪の上を歩いた足は傷んでいることがあり、融雪剤が付いていることもあります。 ぬるま湯でそっと拭いて、赤くなっていれば病院で相談を。
車のボンネットに入っていた場合
冬の新潟では、暖を求めてエンジンルームに入る猫がいます。 そこから出てきた猫は、油やクーラント液が付いていることがあります。
毛づくろいで舐めてしまいますので、 体に油っぽい汚れがあれば、洗う前に病院へご相談ください。 自己判断で洗剤を使わないでください。
農作業の時期
田畑の近くにお住まいの場合、農薬や殺鼠剤が使われている時期があります。 戻ってきた日から数日は、食欲と様子をよく見ておいてください。
ご近所への報告は、思っているより広く
新潟は生活圏が狭く、 「あそこの猫がいなくなったらしい」は、思っている以上に広まっています。
自治会や消防団、子どもの学校のつながりで伝わっていることがあります。 見つかったことも、同じ道で伝えてください。 直接お伝えできない範囲には、貼り紙の貼り替えが届きます。
保護してくださった方へ
見知らぬ方が保護してくださっていた場合。 その方は、数日間、猫を預かってくださっていたことになります。
餌代がかかっていますし、仕事を抜けて連絡をくださった方もいます。 お礼の形は決まっていませんが、言葉だけで済ませないほうがよいと、私たちは思っています。
菓子折り程度で構いません。 現金を包むと、かえって受け取っていただけないことのほうが多いものです。
もう一つ、お願いがあります
その方に、見つけたときの状況を詳しく聞いておいてください。
- どこで見つけたか。何時ごろか
- どちらの方向から来たか
- 何日か前から見かけていたか
- その場所に、水や餌はあったか
これは、出口を特定する材料になります。 見つかった場所が分かれば、そこから逆にたどって、 家のどちら側から出たのかの見当がつきます。
うれしさで、つい聞きそびれます。 できればその場で、難しければ後日でも構いません。
ご自身を責めないでください
戻ってきたあとに、「自分のせいだ」とおっしゃる方がとても多いのです。
あのとき戸を閉めていれば。網戸を確かめていれば。 一日目にもっと探していれば。
そう思われるお気持ちは分かります。 ただ、猫が出ていくのは、ほんの数秒の隙です。 何年も一度も出なかった猫が、ある日出ます。 気をつけていた方でも起きます。
責めるかわりに、出口を一つ特定して、そこを塞いでください。 それが、次を防ぐ唯一の方法です。 気持ちの整理より、こちらのほうが確実に効きます。
そして、探しているあいだにやったことは、無駄ではありません。 歩いた道、貼った紙、声をかけた方。 そのどれかが、今回の結果につながっています。 つながっていなかったように見えても、次の誰かのときに効きます。
私たちがお手伝いできること
見つかったあとのご相談も、お受けしています。 調査のご依頼がなくても構いません。ご相談は無料です。
01 出口の見当をつけます
いなくなった時刻、見つかった場所、その日の家の様子。 この三つを伺えば、どちら側から出たかは絞れます。
02 塞ぐ順番をお伝えします
全部やろうとすると続きません。 どこから手をつければ効くかを、一緒に決めます。
03 取り下げの連絡先を整理します
どこに届けを出したか、分からなくなっている方が多いのです。 管轄の窓口もこちらで確認できます。
04 二度目に備えた記録を作ります
耳としっぽの形、写真三枚、通れる隙間。 次があったときに、初日から動けます。
お引き受けできないこと
- 体の診断。これは獣医師の領分です
- 脱走防止の工事。私たちは施工業者ではありません
- 届け出の代行。ご本人の連絡が必要です
- 行政の記録の照会。探偵に権限はありません
できるのは、探していたときの情報を整理して、次に活かす形にすることまでです。 それでも、出口の特定はここでかなり進みます。
費用と期間の考え方
費用を左右する主な要素
- ご相談のみ出口の見当と手順のご案内は無料です
- 再発の不安が強い場合現地で確認する形になります
- まだ見つかっていない場合捜索としてのお見積りになります
- 調査の日数成功報酬ではなく日数制です
個別見積りとなる理由
見つかったあとのご相談は、多くの場合お電話で済みます。 現地を見る必要があるかどうかは、状況によって変わります。 くわしくは ペット探偵の費用 のページをご覧ください。
まず確認したいこと
相談員からお伝えしたいこと

見つかりましたというご連絡は、この仕事でいちばんうれしい瞬間です。そのうえで、必ず一つだけお願いしていることがあります。どこから出たのかを特定してください、ということです。全部を完璧に塞ぐ必要はありません。一か所でいいのです。二度目のご相談を受けることが、実際にあります。そして二度目のほうが難しい。一度目は怖くて家のすぐそばに固まっていた猫が、二度目は外を知っているからです。手がかりは、探していたあいだのあなたの記憶の中にあります。何時にいなくなったか、その日に何を開けていたか、どこで見つかったか。この三つを伺えば、だいたい絞れます。お電話一本で済む話ですので、落ち着かれたころにで構いません。ご連絡ください。
よくある質問
Q. 元気そうです。それでも病院へ行くべきですか?
一度は診てもらってください。 ケンカの傷は数日たってから腫れることがありますし、 ノミやダニはそのままだと家の中に広がります。 元気に見えるかどうかでは判断できない部分があります。
Q. 汚れているので、すぐ洗ってもいいですか?
その日は避けてください。外で緊張し続けた体は疲れています。 油っぽい汚れがある場合は、洗う前に病院へご相談ください。 洗剤の種類によっては、舐めたときに問題になります。
Q. 同居の猫が威嚇します。どうすればいいですか?
外の匂いがついているためで、よくあることです。 数日かけて、少しずつ会わせてください。 最初は別の部屋で、匂いに慣れさせるところから。急ぐと関係が壊れます。
Q. 届け出の取り下げは、しなくても大丈夫ですか?
してください。 取り下げていない記録が残っていると、 似た特徴の猫が保護されたときに、本当の飼い主さんへの連絡が遅れます。 貼らせていただいた紙も、ご自身で外しに行ってください。
Q. どこから出たのか、どうしても分かりません。
見つかった場所と時刻、その日の家の様子を教えてください。 猫は出た場所からまっすぐ遠くへは行きませんので、 見つかった方向から逆にたどると絞れます。お電話でお手伝いできます。
Q. また出ていかないか心配で、目が離せません。
そのお気持ちのままだと、飼い主さんが持ちません。 不安を減らす方法は、一か所を確実に塞ぐことです。 気をつけ続けるより、物で塞ぐほうが確実で、楽になります。
Q. まだ見つかっていません。この記事は早かったでしょうか。
いいえ。見つかったあとにすることを先に知っておくと、 見つけた瞬間にしてはいけないことが分かります。 走って近づかない、手を伸ばさない。ここだけでも覚えておいてください。
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