ペット探偵という仕事|求人・収入と、テレビに映らない時間

ペット探偵という仕事
求人・収入と、テレビに映らない時間
映るのは見つかった瞬間です。映らないのは、その前の何日かのほうです
この記事は、猫を探している飼い主さん向けではありません。 先にそう書いておきます。
いま猫がいなくなっていて、急いでいる方は、 いなくなった猫の探し方 か 届け出先 をご覧ください。そちらのほうが役に立ちます。
この記事は、「ペット探偵 求人」「ペット探偵 年収」「ペット探偵 テレビ」で たどり着いた方に向けて書いています。
この仕事に興味がある方。テレビや映画で見て気になった方。 そして、依頼を考えていて、どういう人間が来るのかを知っておきたい飼い主さん。
求人情報には書かれないことを、実務の側から書きます。
ペット探偵という仕事は、何をする仕事か
ひとことで言えば、猫や犬がいまどこにいるかを、事実として確かめる仕事です。
「探す」というより「読む」に近い、と私は思っています。
歩き回る仕事ではありません
広い範囲を歩いて探す、という進め方はしません。 やるのは、猫の通り道を先に特定することです。
猫は、どこでも歩けるわけではありません。 三方が囲まれていて、上に屋根があって、人が来ない。 そういう条件を満たす場所が、線のようにつながっています。 建物の下、建物と建物のあいだ、塀に沿った帯、車の下。
その線を読んで、そこに餌と機材を置いて、通ったかどうかを確かめる。 これが仕事の中身の大半です。
犬と猫では、まったく違う仕事になります
犬は走って遠ざかります。猫は近くに潜みます。
ですので、犬の捜索は「広報」と「移動」が中心になります。 目撃情報を集め、道路や堤防など走れる道を追う。
猫の捜索は「機材」と「時間帯」が中心です。 狭い範囲を、夜中に、何日も。 同じ「ペット探偵」でも、使う体力と能力が違います。
一日の流れ(夜が本番です)
まず知っておいていただきたいのは、この仕事は夜型だということです。
臆病な猫が動くのは、街が静かになってからです。 つまり、人が寝ている時間が、こちらの本番になります。
図にすると整って見えますが、実際はもっと不規則です。
目撃情報が入れば、時間に関係なく動きます。 天気で予定が崩れます。雨の日は猫が動かないので、待つことになります。
そして、依頼が入る時期は偏ります。 春と秋は多く、真冬と真夏は減る。 毎月同じように仕事があるわけではありません。
テレビで映る場面と、映らない場面
テレビ番組や映画で、この仕事を知った方が多いと思います。 番組そのものを否定するつもりはありません。 ただ、映るのは一部です。
いちばん長いのは、待っている時間です
深夜、住宅の裏手で、じっとしゃがんでいる。 物音がしないかを聞いている。 一時間、二時間、何も起きない。
動くと猫が出てこないので、動けません。 寒い時期は、これがこたえます。
そして、頭を下げる時間
猫は人が入れない場所にいますから、 入らせていただく許可をもらうところから仕事が始まります。
夜に他人の敷地に入るわけですから、事情を説明して、納得していただく。 断られることもあります。 その交渉が、実は捜索の成否をいちばん左右します。
見つからなかった依頼のこと
ここが、この仕事のいちばん重いところです。
見つけられないことがあります。 日数が終わって、飼い主さんに「見つかりませんでした」とお伝えする。 その電話を、何度もかけてきました。
慣れることはありません。 慣れてしまったら、たぶんこの仕事を続けるべきではないと思っています。
収入のこと
「ペット探偵 年収」で検索された方へ。 数字を書くことはしません。
求人サイトに出ている金額は、その事業者が提示している条件です。 実際にどうなるかは、地域と、依頼の入り方と、料金体系で変わります。 一つの数字を出して、それが全部に当てはまるように書くのは不誠実だと思っています。
その代わり、収入が何で決まるのかという構造を書きます。
依頼の数
地域の人口と、ペットの飼育数に比例します。 そして季節で大きく偏ります。
料金体系
日数制か成功報酬か。 働く側の収入の出方が、ここで変わります。
移動と待機の時間
現場に着くまでの時間も、 待っている時間も、仕事の時間です。
成功報酬制の事業者で働く場合
見つからなければ報酬が発生しない仕組みですので、 働く側の収入も、結果に連動します。
腕のいい人には向いていますが、 見つからない依頼が続いたときに、生活が不安定になります。 そして、見込みの薄い依頼を受けにくくなる、という構造上の性質もあります。
当事務所は日数制です
成功報酬制をとっていません。 見つからなかった日にも人は動いていますので、そのぶんは費用としていただきます。
この形にしている理由は、見込みが薄いご依頼でも、薄いとお伝えしたうえでお受けできるからです。 働く側から見れば、結果に収入が振り回されない形でもあります。
正直に書いておきます
ペット捜索だけで生計を立てている人は、多くありません。
多くは、人の調査(浮気・素行・人探し)を本業とする探偵事務所が、 ペット捜索も扱っているという形です。当事務所もそうです。
ペット専業でやっている事業者もありますが、 その場合は広い地域を対象にして、移動しながら件数を確保しています。 「地元でペット探偵だけをやる」という働き方は、現実には成り立ちにくいと思ってください。
どういう人間が来るのかを、先に知っておいてください
ご相談は無料です。どんな工程で探すのか、何日かかるのか、見つからなかったときにどうなるのか。契約の前にすべてお話しします。
秘密厳守・新潟県内全域に対応
資格と、始め方
特別な国家資格はありません
「ペット探偵」という資格は存在しません。 民間の講座や認定はありますが、それがなければできない仕事ではありません。
ただし、探偵業には届出が必要です
人の所在や行動を調べる仕事は、 探偵業の業務の適正化に関する法律 にもとづいて、公安委員会への届出が必要です。
ペット捜索だけを行う場合にこの法律が及ぶかどうかは、事業者によって考え方が分かれます。 当事務所は探偵業の届出を行ったうえで営んでいます。
依頼する側の目線で言えば、届出の有無は確認しておいてよい点です。 届出番号を出しているかどうかは、一つの目安になります。
実際に必要になるもの
- 車と運転免許……とくに地方では必須です。機材を積んで移動します
- 夜に動ける生活……ここがいちばん現実的な条件です
- 人に頭を下げられること……敷地に入る許可をもらう仕事です
- 体力より、じっとしていられること……走る仕事ではありません
始め方として現実的なのは
探偵事務所に入って、人の調査と並行して覚えるのがいちばん現実的です。
理由は二つあります。 一つは、ペット捜索だけでは件数が足りないこと。 もう一つは、張り込みと聞き込みの技術が、人の調査と共通していることです。 通り道を読む、動かずに待つ、人に話を聞く。やっていることは同じです。
向いている人、続かない人
◎ 動かずにいられる人
深夜に二時間、しゃがんだまま待てるか。 体力より、こちらのほうが要ります。 退屈に強い人が向いています。
◎ 人に頭を下げられる人
夜に他人の敷地へ入れてもらう交渉です。 ここが苦手だと、確認できる場所が減ります。 成否を分けるのは、実はここです。
✕ 動物が好き、だけの人
好きなだけでは続きません。 見つからない結果を何度も伝えることになります。 そこに耐えられるかどうかです。
「動物が好きだから」という志望動機について
面接でいちばん多い動機です。 悪いことではありません。ただ、それだけだと続かないのが実際のところです。
この仕事で会う動物は、元気に走り回っている動物ではありません。 弱っていたり、けがをしていたり、亡くなっていたりします。 そして、飼い主さんは平静ではいられない状態にあります。
好きという気持ちより、事実を淡々と確かめて、正直に伝えられること。 こちらのほうが、ずっと役に立ちます。
もう一つ、はっきり書いておきます
「必ず見つけます」と言ってしまう人は、この仕事に向いていません。
気持ちは分かります。目の前で泣いている方に、そう言いたくなる。 ですが、それは飼い主さんのためではなく、その場の自分のための言葉です。
言えるのは「できるかぎりやります」と「できないことはこれです」の二つだけです。 ここを守れるかどうかが、長く続けられるかどうかの分かれ目だと思っています。
新潟でこの仕事をするということ
移動距離が長い
新潟県は南北に長く、車での移動が前提です。 上越から下越まで、県内でも三時間以上かかります。 現場に着くまでが仕事、という感覚になります。
冬が、いちばんきつい
深夜に、雪の中で動かずに待つ。 この仕事で新潟がいちばん厳しいのは、ここです。
ただ、冬にしかない有利さもあります。 雪の上には足跡が残り、猫が通れる道が線に絞られます。 高床の下、雁木の下、雪囲いと壁のあいだ。 雪国の家にしかない隠れ場所を知っているかどうかで、差が出ます。
地縁が、道具になります
新潟は生活圏が狭く、地域のつながりが残っています。 一軒で話を聞かせてもらうと、その日のうちに地区へ伝わります。
これは両面あります。 探していることが相手に伝わってしまう場面では不利ですが、 ペット捜索では、ほぼ全面的に有利に働きます。
ですので、この土地では「回る技術」より「頼む技術」のほうが効きます。 自治会、消防団、農協、直売所、ガソリンスタンド。 そこに一度お願いしておくことが、夜に十周するより届くことがあります。
依頼を考えている飼い主さんへ
ここまで読んでくださった飼い主さんへ。 依頼先を選ぶときに、聞いていただきたいことがあります。
- 「どういう工程で探しますか」……歩き回ります、という答えなら考え直してください
- 「何時に動きますか」……昼だけ、という答えは猫の捜索では合いません
- 「見つからなかったら、どうなりますか」……ここを濁す相手は避けてください
- 「延長は、何を見て決めますか」……日数を売るのが仕事ではありません
- 「報告書に、確認できなかった場所は書かれますか」……次につながるのは、ここです
そして、「必ず見つかります」と言われたら、いったん止まってください。
この仕事をしている人間が言うのもおかしいのですが、 言えないことを言う相手に、大事なものを預けないほうがいいと思っています。
私たちの場合
新潟支店のペット捜索は、日数制で、成功報酬はとっていません。 探すのは、通り道を読んで、夜中から明け方にかけて。 見込みが薄いときは、薄いと先に申し上げます。
お受けしないほうがよいと判断すれば、そうお伝えします。 そのご相談に費用はいただきません。
費用と期間の考え方
費用を左右する主な要素
- 経過した日数残っている手がかりの量で異なります
- 探す範囲住宅地か、田畑や川沿いかで異なります
- 調査の日数成功報酬ではなく日数制です
- 移動距離県内でも現場までの距離で変わります
個別見積りとなる理由
ご自宅の周りの造りと、いなくなってからの日数によって、 必要な工程も日数も変わります。 そのため一律の金額をお示しせず、 ご事情を伺ったうえで個別にお見積りします。 くわしくは ペット探偵の費用 のページをご覧ください。
まず確認したいこと
相談員からお伝えしたいこと

テレビで見て興味を持ったという方に、いつも同じことをお伝えしています。映るのは見つかった瞬間ですが、仕事の大半はその前の何日かのほうです、と。深夜に住宅の裏手でしゃがんで、二時間動かずに待つ。一軒ずつ頭を下げて、敷地に入れてもらう。そして、見つからなかったときに電話をかける。この三つが仕事です。体力より、じっとしていられることのほうが要ります。動物が好きだという気持ちは大事ですが、それだけでは続きません。会う動物は元気に走り回っている動物ではありませんから。それでもこの仕事を十五年続けてきたのは、通り道を読んで当てられたときに、飼い主さんの生活が一日で元に戻るからです。依頼をお考えの飼い主さんは、どんな工程で探すのかを必ず聞いてください。歩き回りますという答えなら、考え直したほうがいいと思います。
よくある質問
Q. ペット探偵になるには資格が要りますか?
「ペット探偵」という資格はありません。民間の講座や認定はありますが、必須ではありません。 ただし、人の所在や行動を調べる探偵業には、公安委員会への届出が必要です。 当事務所は届出を行ったうえで営んでいます。
Q. 年収はどのくらいですか?
数字はお出ししていません。地域と依頼の入り方と料金体系で大きく変わるからです。 ただ、ペット捜索だけで生計を立てている人は多くありません。 人の調査を本業とする探偵事務所が、ペット捜索も扱っている形が一般的です。
Q. 未経験でもできますか?
できますが、夜に動ける生活と、車の運転は前提になります。 そして、体力より「動かずにいられること」「人に頭を下げられること」が要ります。 探偵事務所で人の調査と並行して覚えるのが、いちばん現実的です。
Q. テレビで見たような場面は、実際にありますか?
あります。ただ、あれは仕事のいちばん短い部分です。 何も起きない夜が何日も続き、頭を下げて回り、見つからないまま終わる依頼もあります。 そちらが大半だと思っていただいたほうが、実際に近いです。
Q. 依頼するとき、何を聞けばいいですか?
「どういう工程で探しますか」「何時に動きますか」「見つからなかったらどうなりますか」の三つです。 そして「必ず見つかります」と言われたら、いったん止まってください。 言えないことを言う相手に、大事なものを預けないほうがいいと思います。
Q. いま猫がいなくなっています。どうすればいいですか?
この記事ではなく、 いなくなった猫の探し方 と 届け出先 をご覧ください。 急いでいらっしゃるなら、お電話いただいたほうが早いです。24時間受け付けています。
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