親族間の金銭トラブルで事実確認が必要になったとき|新潟で相談する前に

事実を確かめたくなったら
探偵に頼むことと、制度の側で確かめられることは、はっきり分かれます。
「親の預金が、思っていたより減っている」「同居していた兄弟が、使い道をはっきり言わない」「貸したお金が、いつまでも返ってこない」
家族のあいだのお金の話は、他人との揉め事より、はるかにこじれます。金額そのものより、これまでの何十年かが全部乗ってくるからです。それでも、話し合いを前に進めるには、感情とは別に、何がどう動いたのかをそろえる必要があります。
ご相談を伺っていて感じるのは、探偵に頼むべきことと、制度の側で確かめられることが、混ざったままになっている場合が多いということです。本来は金融機関や法務局で分かることを調査に出してしまい、費用だけがかかる。逆に、確かめておくべき所在の確認をしないまま、手続きが止まってしまう。どちらも起こります。
この記事では、その線引きを先に整理します。そのうえで、ファミリー調査事務所 新潟支店で確かめられること、確かめられないことを、同じ分量で書きます。
まず、どのご相談に近いかを決めてください
ひとくちに親族間の金銭トラブルといっても、確かめる先はまったく違います。次のどれに近いでしょうか。
- A 亡くなった親の預金が、生前に不自然に減っていたのではないかと思っている
- B 存命の親の預金やお金の使い方が、以前と変わってきている
- C 相続の話を進めたいが、連絡の取れない相続人がいる
- D 親族に貸したお金が返ってこない。相手と連絡が取れない
- E 実家や土地の扱いで話がまとまらない
A は、まず金融機関に記録を求めるところからです。探偵に依頼する前にできることが、はっきり残っています。次の章で書きます。
B は、Aとはまったく別の道になります。ご本人が存命である以上、口座の中身はご本人のものです。子であっても、勝手に見ることはできません。
C と D は、所在の確認です。ここが、私たちがお手伝いできる範囲にいちばん近いご相談になります。遺産分割の話し合いは、相続人が全員そろわないと成立しません。連絡先の分からない方がいると、そこで手続きが止まります。
E は、まず登記の内容を確かめてください。不動産の名義や、抵当権がついているかどうかは、法務局で登記事項証明書を取れば分かります。これは、どなたでも手数料を払えば取得できるものです。
亡くなった親の口座は、相続人なら記録を求められます
「生前、親の預金が不自然に減っていた気がする」というご相談は少なくありません。このとき、探偵に調べてもらおうとお考えになる方がいらっしゃいますが、金融機関の口座の中身を、民間の事業者が見る手立てはありません。あると言う相手がいれば、その時点でお疑いください。
そのかわり、相続人ご自身には、記録を求める道が開かれています。
亡くなった方の預金口座について、共同相続人の一人は、ほかの相続人の同意がなくても、金融機関に対して取引経過の開示を求めることができる。これは最高裁判所が平成21年1月に示した考え方です。つまり、ご自身が相続人であれば、いつ、いくらが動いたかという記録そのものを、金融機関から出してもらえる可能性があるということです。
これは調査ではなく、権利の行使です。必要な書類や手数料、さかのぼれる期間は金融機関によって違いますので、お取引のあった金融機関の相続の窓口へ、直接お問い合わせください。新潟県内の地方銀行、信用金庫、農協、ゆうちょ銀行でも、それぞれ相続の手続きの案内があります。
記録が手に入れば、話は具体的になります。「減っている気がする」が「この日に、この額が動いている」に変わる。ここまで来て初めて、その動きに説明がつくのかどうかを、親族のあいだで話せるようになります。
金融機関で分かること
亡くなった方の口座の取引経過。いつ、いくら動いたかという記録です。相続人としての手続きになります。
法務局で分かること
不動産の名義、持分、抵当権の有無。登記事項証明書として、手数料を払えばどなたでも取得できます。
調査で確かめること
記録に出てこない部分。連絡の取れない相続人の所在、いまの生活の実態です。
ひとつ、先に申し上げておきます。記録が出たからといって、それが「使い込み」だと決まるわけではありません。介護の費用、通院の付き添い、施設への支払い、家の修繕。同居していた方が、親御さんのために立て替えていたお金は、たいてい記録の形になっていません。引き出した事実と、使い道は別の問題です。
逆に、使い道の説明がどうしても合わないのであれば、そこからは法律の問題になります。遺産分割の調停や、返還を求める請求の場面です。弁護士にご相談ください。私たちにできるのは、そこへ持っていくための事実の確認までです。
存命の親の場合は、別の道になります
親御さんがご存命の場合、お金はご本人のものです。子であっても、口座の中身を見ることはできませんし、金融機関が応じることもありません。ここは、亡くなられた後とまったく違います。
ご心配の中身が、次のようなものであれば、対応する制度があります。
- 判断する力が弱くなってきていて、お金の管理が難しくなっている → 家庭裁判所の成年後見等の制度が用意されています。お住まいの地域を受け持つ家庭裁判所、または市区町村の高齢者福祉の窓口、地域包括支援センターにご相談ください。
- 知らない人の出入りがある。急に高額な買い物や契約をしている → 消費生活センターが窓口になります。契約の内容によっては、取り消せる場合があります。
- だまし取られている、脅されている → 警察です。事件性がある場合は、ためらわずにご相談ください。
私たちがお手伝いできるのは、「誰が出入りしているのか」「どこへ出かけているのか」といった、外から見える生活の様子を確かめるところまでです。それ以上の判断や手続きは、上に挙げた窓口の役割になります。
そして、ご家族がいちばん悩まれるのが、本人に聞くかどうかです。強く問い詰めると、たいていは関係が壊れます。壊れてしまうと、その後の心配ごとを相談してもらえなくなる。確かめる前に、聞き方を決めておくことをお勧めします。
警察が動きにくいのには、法律上の理由があります
「親のお金を勝手に使われた。警察に行ったが取り合ってもらえなかった」というお話を、何度も伺います。対応が悪かったというより、法律にそう書かれているためです。
刑法の第244条には、親族間での窃盗などについての特例が置かれています。配偶者、直系血族、または同居の親族とのあいだで犯した窃盗などについては、その刑が免除されるという定めです。それ以外の親族とのあいだの場合も、告訴がなければ起訴できないとされています。横領などについても、同じ扱いが準用されています。
つまり、親子や同居の家族のあいだのお金の問題は、刑事の事件としては扱われにくい形になっているということです。家庭の中のことは、まず家庭の中で、という考え方が背景にあります。
ですから、この種のご相談で進む道は、刑事ではなく民事のほうになります。遺産分割の調停、あるいは返還を求める請求です。いずれも弁護士と家庭裁判所の領域で、必要になるのは「事実の記録」です。私たちが確認できる部分は、その材料の一部にすぎませんが、そこを埋めておくことで、弁護士へのご相談が具体的になります。
なお、脅されている、暴力があるといった事情がある場合は、まったく別です。その場合は迷わず警察へご相談ください。
こちらで確かめられること
親族間の金銭のご相談で、私たちがお引き受けできるのは、主に次の三つです。
01 連絡の取れない相続人の所在確認
遺産分割の話し合いは、相続人が全員そろわないと成立しません。何十年も音信のない兄弟姉妹、疎遠になった親族、県外へ出たきり連絡先の分からない方。ここで手続きが止まっているご相談は非常に多く、所在が分かるだけで先へ進みます。
02 相手の生活実態の確認
いま、どこで、どのように暮らしているのか。外から見える範囲での確認です。話し合いの場に出てこられる状況なのかどうかを知る手がかりになります。
03 ご本人の生活状況の確認
存命の親御さんについて、どなたが出入りしているか、どこへ出かけているかを確かめます。ご家族として次の手を考えるための材料になります。
このうち、いちばんご依頼が多く、いちばん結果につながりやすいのが所在の確認です。手続きが止まっている原因が「連絡先が分からない」という一点であることは珍しくありません。ここが解ければ、あとは弁護士や司法書士の手続きに乗せられます。
逆に申し上げると、お金の流れそのものを追いかけることは、調査の仕事ではありません。そこは記録を取り寄せる話であって、人を見る話ではないからです。
こちらでは確かめられないこと
できることと同じだけ、できないことも書きます。
- 口座の中身や取引の履歴は見られません。亡くなった方の口座については、相続人としてのお手続きで金融機関にお求めください。存命の方の口座は、ご本人以外が見られるものではありません。
- ほかの親族の資産の総額は分かりません。どこにいくら持っているかを調べる手立ては、民間にはありません。
- 医療や介護の記録は取れません。本人や家族としての立場でお求めいただく種類のものです。
- 「使い込みがあった」という判断はできません。私たちがお出しできるのは、確認した範囲で何があったかという事実だけです。それが法律上どう評価されるかは、弁護士の領域です。
- 相手の口座を凍結したり、財産を押さえたりはできません。保全の手続きは裁判所を通すものです。
- 見ていない時間は、空白のまま残ります。確認した時間に何があったかだけが結果になります。
もうひとつ。確かめた結果が、ご相談者の望んだ形になるとは限りません。疑っていた相手が、実際には親御さんのために動いていたことが分かる場合もあります。そのときにどうするかも、始める前に少し考えておいてください。
新潟でこじれやすいのは、現金よりも家と土地です
新潟のご相談で、お金の話の中心にあるのは、たいてい預金ではありません。実家と、土地です。分けられない、売れない、けれど持っているだけで費用がかかる。この三つがそろうと、話は簡単にまとまりません。
雪の降る土地では、空き家の維持に手がかかります。冬のあいだ誰も住んでいない家でも、屋根の雪は下ろさなければならない。放っておけば傷みますし、隣家に迷惑もかかります。除雪の費用、水道の管理、庭木の手入れ。持っているだけで出ていくお金があるという点が、都市部の相続とは違うところです。
そして、その費用を出しているのは、たいてい地元に残った方です。
- 地元に残って親を見た側 通院の送迎、買い物、冬の除雪、暖房費。実際に出ていったお金と時間があるのに、記録が残っていない。
- 県外へ出た側 親の預金が減っていることだけが見える。同居していた側が何に使ったのか分からない。帰省の回数が限られるため、日々の様子も知らない。
どちらの言い分にも、それぞれの事情があります。問題は、どちらが悪いかではなく、記録が残っていないことです。親御さんのために立て替えた分も、領収書やメモがあれば説明できます。なければ、引き出した事実だけが残ります。
いま現在、親御さんの介護や生活の面倒を見ておられる方がいらっしゃれば、金額の大小にかかわらず、日付と内容を書き留めておくことを強くお勧めします。ご自身を守る記録になります。
もうひとつ、新潟特有の事情として、集落や地域のなかで話が回りやすいという点があります。相続の話が揉めているというのは、意外なほど早く伝わります。ご相談者が独自に周囲へ聞いて回ると、その動き自体が相手に届きます。
また、県外に出た相続人の所在が分からないというご相談も、新潟では多くいただきます。進学や就職で県外へ出たまま、親の代で連絡が途絶えているという形です。この場合、何十年も前の情報しか残っていないことがありますが、それでも手がかりになることがあります。相続人の所在確認については、別に整理しています。
まず、どこで確かめられることなのかを整理しましょう
金融機関や法務局で分かることを調査に出してしまうと、費用だけがかかります。お話を伺ったうえで、いまは調査をお勧めしないとお伝えすることもあります。まずはご相談だけでも結構です。
秘密厳守・新潟県内全域に対応ご自身でなさらないほうがよいこと
- 親御さんの通帳やカードを、黙って持ち出す。ご本人が存命であれば、それはご本人のものです。心配からの行動であっても、後で「そちらこそ勝手に動かした」と言われる材料になります。
- 実家や相手の家に、断りなく入る。鍵を持っていても、住んでいる方の意思に反して立ち入れば問題になります。
- 相手の携帯やパソコンに、無断でログインする。ID とパスワードを使って他人のアカウントに入る行為は、不正アクセス禁止法に触れるおそれがあります。
- 親族に黙って、周囲へ聞いて回る。地域のなかで話が回ります。聞かれた方の立場も悪くします。
- 確証がないまま問い詰める。相手は説明を整え、記録を整理し、態度を固めます。話し合いで済んだはずのものが、そこから先は裁判所の話になります。
- SNS や地域の集まりで話す。広まった話は戻せません。ご自身の立場も悪くなります。
調査を扱う事業者は、探偵業の業務の適正化に関する法律に基づいて公安委員会へ届け出たうえで営業しています。届出の番号は、依頼される前に必ずご確認ください。

どこに何を聞けばよいか。窓口の分かれ方
この種のご相談では、関わる先が多くなります。どこに何を聞くのかが分かっていないと、同じ話を何度も繰り返すことになります。
- 金融機関 亡くなった方の口座の取引経過。相続人としてのお手続きです。
- 法務局 不動産の登記事項証明書。名義、持分、抵当権の有無が分かります。
- 家庭裁判所 遺産分割の調停、成年後見等の申立て。話し合いがまとまらないときの場です。
- 弁護士 返還の請求、調停や訴訟の代理。交渉ごとは私たちにはできません。
- 司法書士 相続登記など、名義を変える手続きです。
- 市区町村・地域包括支援センター 高齢のご家族の生活や介護についての相談窓口です。
- 消費生活センター 高額な契約や勧誘が絡む場合の窓口です。
- 警察 脅されている、暴力があるなど、事件性がある場合です。
- 探偵 連絡の取れない相続人の所在確認、生活実態の確認。事実を確かめるところまでです。
順番としては、まず金融機関と法務局で記録を取り、そのうえで残った「人が分からない」という部分を調査でお手伝いし、話し合いに進む段階で弁護士へ、という並びが無駄になりません。
ご相談の前に整理しておきたいこと
すべて揃っていなくてかまいません。分かる範囲で結構です。
- 親御さんがご存命かどうか。亡くなられている場合は、その時期
- 相続人が何名いて、そのうち連絡が取れない方が何名いるか
- 連絡が取れない方について、最後に分かっている住所・勤め先・年代
- 金融機関への開示のお手続きを、すでにされているかどうか
- 不動産の登記を確認されているかどうか
- 気になり始めたきっかけと、その時期
そして、いちばん大事なところをお尋ねします。確かめたあと、どうなさりたいですか。
お金を返してほしいのか、遺産分割の話し合いを前に進めたいのか、それとも、納得できる説明がほしいだけなのか。この答えによって、必要な確認の深さが変わります。裁判で使えるところまで固める必要があるのか、ご自身が分かればよいのかでは、規模がまったく違います。
それから、もうひとつ。関係を続けたいかどうかも、よろしければお聞かせください。法事や地域の集まりで、これからも顔を合わせる相手なのかどうかで、進め方をお勧めする形が変わります。決まっていなければ、決まっていないとお伝えください。
費用と期間の考え方
費用を左右する主な要素
- 確認の内容所在の確認か、生活実態の確認か
- 手がかりの量最後に分かっている情報の新しさ
- 確認する日数一日で足りるか、日を分けるか
- 調査対象エリア県内か、県外か
個別見積りとなる理由
親族間のご相談は、手続きの側で確かめられる部分と、調査でなければ分からない部分に分かれます。必要な範囲がご相談ごとに大きく変わるため、あらかじめ決めた金額を並べても当てはまりません。お話を伺ったうえで、必要な範囲だけをお見積りします。お見積りの前に費用が発生することはありません。
まず確認したいこと
相談員からお伝えしたいこと
よくあるご質問
Q. Q. 親の預金がいくら減ったか、調べてもらえますか。
口座の中身を私たちが見る手立てはありません。亡くなられた方の口座については、相続人としてのお手続きで、金融機関に取引経過の開示をお求めいただけます。ご存命の場合は、ご本人以外が見られるものではありません。
Q. Q. 使い込みの証拠を取ってもらえますか。
お金の流れそのものは記録の話ですので、調査の対象ではありません。私たちがお引き受けできるのは、連絡の取れない相続人の所在確認や、生活の実態の確認までです。
Q. Q. 何十年も連絡のない兄弟の居場所は分かりますか。
手がかりの量によります。最後に分かっている住所や勤め先、年代などが残っていれば、そこから確かめられる場合があります。まずお持ちの情報をお聞かせください。できるかどうかを、先に正直にお伝えします。
Q. Q. 警察に相談したのに動いてもらえませんでした。
刑法に、親族間での窃盗などについての特例が置かれています。配偶者、直系血族、同居の親族とのあいだの場合は刑が免除される定めがあり、そのため刑事の事件としては扱われにくくなっています。進む道は民事のほうになりますので、弁護士へのご相談をお勧めします。
Q. Q. 相手に気づかれませんか。
気づかれないように進めます。ただし、ご相談者ご自身が親族や近隣に尋ねて回ると、そちらから伝わります。動かずにご相談いただくのがいちばん確実です。
Q. Q. 弁護士も紹介してもらえますか。
ご希望があればご案内します。ただし、私たちは事実確認までで、請求や交渉はできません。役割が分かれていることを、先にご承知おきください。
Q. Q. 新潟からでも相談できますか。
はい。新潟県内全域からご相談をお受けしています。相手の方が県外にお住まいの場合も、まずはご相談ください。
ご存命の親御さんの生活や、出入りしている方のことが気になる場合は、高齢の親の交友関係が気になりはじめたらもあわせてご覧ください。
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