戸籍に知らない相続人がいたとき|新潟で相続の手続きを進める順番

相続人がいたとき
相手も、今日まで何も知らなかったかもしれません。
相続の手続きのために戸籍を取り寄せたら、認知の記載があった。名前も知らないお子さんが、相続人として出てきた。
ご家族にとっては、大きな出来事です。故人への気持ちも、これまでの記憶も、一度に揺れます。動揺したまま何かをしてしまいそうになる場面ですが、ここは順番を守っていただきたいところです。
この記事でお伝えしたいことは、二つです。ひとつは、確かめるべきことの大半は戸籍に書いてあるということ。もうひとつは、相手の方も、今日まで何も知らなかった可能性があるということです。
ファミリー調査事務所 新潟支店では、相続に関わる所在確認のご相談をお受けしています。この記事では、まず手続きの側で確かめられることを書き、そのうえで私たちに頼む意味がある部分を書きます。
まず、どの状態に近いかを決めてください
ひとくちに「知らない相続人がいた」でも、状況によって進む道が違います。
- A 戸籍に認知の記載があった。名前は分かるが、住所が分からない
- B 住所は附票で分かったが、そこに住んでいない
- C 連絡はついたが、話がまとまらない
- D 存在を聞いているが、戸籍には記載がない
- E こちら側が、相続人として連絡を受けた立場である
A は、戸籍の附票でたどれます。この段階で調査を頼む必要は、まずありません。
B から、私たちの出番になります。書類上の住所と実際の居場所が食い違っている状態です。
C は、弁護士の領域です。所在の問題ではなく、話し合いの問題になります。
D は、注意が必要です。戸籍に認知の記載がなければ、その方は法律上の相続人ではありません。ただし、亡くなったあとに認知を求める手続きが用意されており、期限があります。該当しそうな場合は、早めに弁護士へご相談ください。
E の立場でご覧になっている方へ。突然、見知らぬ方から相続の連絡が来て、どうしてよいか分からないというご相談もいただきます。急いで書類に署名する必要はありません。内容を確かめる時間を取ってください。
確かめるべきことの大半は、戸籍に書いてあります
ご相談で「本当にその子なのか調べてほしい」と言われることがあります。お気持ちは分かりますが、その確認は、調査ではなく戸籍の仕事です。
相続の手続きでは、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍を全部そろえます。認知をしていれば、その事実は戸籍に記載されます。誰を、いつ認知したか。つまり、法律上の相続人が誰であるかは、書類の上ではっきり決まります。
逆に言えば、噂や親族の話だけでは相続人になりません。「そういう子がいるらしい」という話があっても、戸籍に記載がなければ、手続き上は相続人として扱われません。
ですから、順番はこうです。
- 出生から死亡までの戸籍をそろえる(司法書士に依頼すればまとめて取り寄せてもらえます)
- 相続人を確定する
- 戸籍の附票で、それぞれの住所をたどる
- 附票の住所で連絡がつくか確かめる
ここまでで連絡がつけば、調査は必要ありません。費用をかけずに済む部分は、かけずに済ませてください。
相続分は、ほかのお子さんと同じです
ここは、はっきりお伝えしておきます。
婚姻外で生まれ、認知されたお子さんの法定相続分は、婚姻中に生まれたお子さんと同じです。かつては差がありましたが、平成25年に民法が改正され、同じ扱いになりました。
ご相談では「半分では」とおっしゃる方が、いまもいらっしゃいます。古い知識が残っているためですが、その前提で話し合いを進めると、あとで覆ります。法定の割合を正しく押さえたうえで、どう分けるかを話し合ってください。
もうひとつ。遺言があった場合でも、お子さんには遺留分があります。「全部を長男に」と書かれていても、その一点だけで終わりにはなりません。
これらは法律の話ですので、必ず司法書士や弁護士にご確認ください。私たちが申し上げられるのは、思い込みで進めると無駄になるということだけです。
連絡の取り方を、先に決めてください
この記事で、いちばん時間をかけて考えていただきたいのがここです。
相手の方が、今日まで何も知らなかった可能性があります。自分の父親が誰なのかを知らされずに育った方もいます。知っていても、関わらないと決めて生きてきた方もいます。いまは結婚して、ご自身の家庭を持っておられるかもしれません。
そこへ、見知らぬ名字の人から手紙が届く。中身は、亡くなった方の相続で、書類に署名と押印をお願いします、というもの。
どう受け取られるか、想像してみてください。驚き、疑い、そして自分の家族にどう説明するかで困ります。封書を開いた場所によっては、その場で家庭に波風が立ちます。
ですから、連絡の仕方は慎重に決めてください。
- 差出人が誰で、亡くなった方とどういう関係かを、最初に分かる形で書く
- いきなり署名を求めない。まず事実をお知らせする形にする
- 相手が家族に知られたくない場合を考え、封書の書き方に配慮する
- 電話番号や連絡先を書き、返事の方法を相手に選んでもらう
- 返事がすぐ来なくても、追い立てない
ご家族の感情としては、割り切れないものがあるかもしれません。それでも、手続きを進めたいのであれば、相手に協力してもらう必要があります。最初の一通で警戒されると、そのあとが長引きます。
弁護士を通して連絡する方法もあります。事務的になるぶん、感情のやり取りを避けられるという利点があります。どちらがよいかは、ご事情によります。
調査でなければ分からない部分
戸籍と附票でたどったあとに残るのは、次のような状態です。
- 附票の住所に、実際には住んでいない
- 住民票を移さずに転居している
- 結婚などで名字が変わっていて、たどりきれない
- 手紙を出しても返ってくる。電話も通じない
ここから先が、私たちの役割です。手元にある情報から、いまの所在を確かめます。
そしてもうひとつ、この種のご相談で実際にお役に立てるのが、連絡の取り方をご一緒に考えることです。所在が分かっても、どう伝えるかを誤ると、そこで止まります。前の章に書いたとおり、相手には相手の生活があります。手紙の文面、封書の形、最初に何を伝えるか。ご事情を伺ったうえで、ご相談に乗ります。
なお、相続人が複数いて、そのうち何名かの所在が分からないという場合もあります。人数によって進め方が変わりますので、最初にお聞かせください。相続人の一人と連絡が取れないときもあわせてご覧ください。
こちらでは確かめられないこと
- 戸籍や住民票を、代わりに取ることはできません。相続人としてご自身で取得いただくか、司法書士・弁護士にご依頼ください。
- 血縁関係を確かめることはできません。相続の場面で意味を持つのは、戸籍に認知の記載があるかどうかです。それ以上のことを調べる立場に、私たちはありません。
- 相手の財産や収入は分かりません。
- 相手に協議へ応じてもらうことはできません。所在が分かっても、応じるかどうかは本人が決めることです。
- 遺産分割の交渉はできません。話し合いや調停は弁護士の領域です。
- 亡くなった方の生前の事情を調べることは、お引き受けしません。どういう経緯があったのかを知りたいというお気持ちは分かりますが、それは相続の手続きに必要な情報ではありません。
最後の一点を、もう少し書きます。ご相談のなかで、「父がどんな人だったのか、本当のところを知りたい」とおっしゃる方がいます。当然の気持ちだと思います。ですが、亡くなった方の交友関係を調べても、たいていご家族が楽になることはありません。そのことだけは、先にお伝えしています。

新潟で、とくに気をつけたいこと
新潟のご相談では、この件について共通してお伝えしていることがあります。地域のなかで、話が回らないようにしてください。
集落や町内のつながりが近い土地では、ひとつの話がすぐ広がります。相続で揉めているという話も、「実はこういう子がいたらしい」という話も、同じ速さで伝わります。そして、その話は相手の方の人生にも届きます。
ご親族のあいだでも同じです。法事や集まりの席で、誰かが口にする。悪気がなくても、そこから外へ出ます。関わる方の人数は、できるだけ絞ってください。
01 遺産の中心が、土地と家です
新潟では、実家や田畑が遺産の大半という形が多くあります。分けにくく、売りにくい。だからこそ、話し合いに全員の協力が要ります。連絡を取る段階から、丁寧に進める必要があります。
02 家を継いだ人が全部、という感覚が残る
そういう前提で進めてしまうと、あとで手続きが無効になります。感覚と法律は別です。司法書士に確認しながら進めてください。
03 時間が経つほど、人数が増えます
放置すると、次の代の相続が重なります。連絡すべき相手が増え、手続きはさらに難しくなります。気が進まなくても、早いほうが楽です。
それから、ご家族の気持ちについて。亡くなった方への思いと、手続きを進めなければならない現実は、同時に処理できるものではありません。ご相談にみえる方の多くが、そこで疲れておられます。
私たちにできるのは、所在を確かめる部分だけです。ただ、その部分を任せていただくことで、ご家族が他のことに気持ちを使えるようになるのであれば、意味はあると思っています。
まず戸籍でどこまでたどれたかを教えてください
附票でたどれる段階であれば、調査は必要ありません。お話を伺ったうえで、まず司法書士へ、とお伝えすることもあります。連絡の取り方についてのご相談だけでも結構です。
秘密厳守・新潟県内全域に対応なさらないほうがよいこと
- その方を除いたまま、協議を済ませてしまう。あとで無効になります。名義を変えたあとに発覚すると、やり直しの負担は何倍にもなります。
- 相手の勤め先や近所に、事情を尋ねて回る。相手の生活を壊します。その一点で、協力は得られなくなります。
- 相手の家族に先に連絡する。本人が知らせていない場合があります。まず本人へ。
- いきなり書類だけを送りつける。署名と押印だけを求める文面は、まず疑われます。詐欺だと思われることもあります。
- 感情を書いた手紙を出す。お気持ちは分かりますが、相手に責任のあることではありません。手続きの連絡と、気持ちの整理は分けてください。
- 親族の集まりで話題にする。地域へ広がります。相手の方にも届きます。
- 期限のある手続きを見落とす。相続の放棄や税の申告には期限があります。所在の確認に時間をかけているあいだに過ぎないよう、専門家に確認しながら進めてください。
調査を扱う事業者は、探偵業の業務の適正化に関する法律に基づいて公安委員会へ届け出たうえで営業しています。届出の番号は、ご依頼の前に必ずご確認ください。
ご相談の前に整理しておきたいこと
- 戸籍をどこまで取り寄せているか。認知の記載を確認済みか
- 相続人が何名で、そのうち連絡が取れない方が何名か
- 附票でたどった住所と、そこを確かめたかどうか
- その方について分かっていること(年代、居住していた地域など)
- すでに連絡を試みたか。試みたなら、その方法と結果
- 司法書士や弁護士に依頼しているか
- ご親族のうち、この件を知っている方は何名か
そして、お尋ねします。連絡がついたあと、どうなさりたいですか。
手続きに協力してもらえればよいのか、事情を話して分かり合いたいのか、できれば会わずに済ませたいのか。ここによって、最初の一通の書き方から変わります。
決めかねていても結構です。多くの方が、決めきれないままご相談にみえます。そこも含めて、一緒に考えます。
費用と期間の考え方
費用を左右する主な要素
- 手がかりの量附票でどこまでたどれているか
- 経過した年数記載された当時からの期間
- 探す範囲県内か、県外に及ぶか
- 対象の人数お一人か、複数か
個別見積りとなる理由
所在確認は、手元に残っている情報の量と新しさによって、必要な作業がまったく変わります。附票の住所まで分かっている場合と、名前と生年しか分からない場合とでは、同じ調査になりません。お話を伺ったうえで、必要な範囲だけをお見積りします。お見積りの前に費用が発生することはありません。
まず確認したいこと
相談員からお伝えしたいこと
よくあるご質問
Q. Q. 本当に父の子なのか、確かめられますか。
相続の場面で意味を持つのは、戸籍に認知の記載があるかどうかです。記載があれば法律上の相続人です。血縁そのものを調べることは、私たちの役割ではありません。
Q. Q. 相続分は半分になるのではありませんか。
いいえ。婚姻外で生まれ、認知されたお子さんの法定相続分は、婚姻中に生まれたお子さんと同じです。平成25年の民法改正で同じ扱いになりました。詳しくは司法書士か弁護士にご確認ください。
Q. Q. 存在は聞いていますが、戸籍に記載がありません。
記載がなければ、手続き上は相続人として扱われません。ただし、亡くなったあとに認知を求める手続きが法律に定められており、期限があります。該当しそうな場合は早めに弁護士へご相談ください。
Q. Q. 相手に連絡したくないのですが、進められますか。
遺産分割は相続人全員がそろわないと成立しません。どうしても直接のやり取りを避けたい場合は、弁護士を通す方法があります。
Q. Q. 手紙を出しましたが、返事がありません。
所在の問題か、意思の問題かで対応が変わります。宛先に届いているかどうかを含めて、状況をお聞かせください。
Q. Q. 突然、相続人として連絡が来ました。どうすればよいですか。
急いで署名や押印をする必要はありません。内容を確かめる時間を取ってください。ご自身の側でも戸籍を確認できますし、司法書士や弁護士に相談することもできます。
Q. Q. 親族に知られたくないのですが。
ご相談の内容が外に出ることはありません。ただ、ご親族の集まりなどで話題になると、そちらから広がります。関わる方は必要な範囲に絞ってください。
相続人の所在と連絡のことは
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可否を先にご説明
ご相談内容を丁寧に管理
地域の事情をふまえて対応


